春をはこぶピアノコンサート~第36回高橋望ピアノリサイタル

開催地秩父市

■3月10日(日) 第36回高橋望ピアノリサイタル~春をはこぶコンサート

~秩父市出身の高橋望によるリサイタルシリーズは、2003年よりこれまで35回開催し延べ7600名を超えるお客様にご来場いただいております。36回目のリサイタルは、私自身のヨーロッパでの体験談、コンクールの体験談、作曲家のココがすごい!などを画像を使ってお話しながらの演奏会です~

皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げます。

[ところ] 秩父市歴史文化伝承館ホール
[開演] 14時 (終演予定16時)
[出演] 高橋望(ピアノ、お話)
[曲目]
モーツァルト キラキラ星変奏曲
リスト 愛の夢、ハンガリー狂詩曲第12番
ショパン 雨だれの前奏曲、スケルツォ第2番
メンデルスゾーン 春の歌
グリーグ トロルドハウゲンの婚礼の日
ほか
[チケット] 2,500円、学生500円 発売中!
[チケット販売] 木亭、秩父楽器サービス、矢尾百貨店5階、タカハシサイクル宮地店

[チケット販売、ご予約、お問い合わせ]
タカハシサイクル(0494-22-1357)
※ご予約=当日受付にてお取り置きいたします。

[後援] ちちぶ芸術祭、一般社団法人日本クラシック音楽協会
[主催]クラシックに親しむ会

埼玉県秩父市出身。

第13回園田高弘賞ピアノコンクール第3位、第2回G・ガンドルフィ国際ピアノコンクール(イタリア・パルマ)第2位。大阪シンフォニカーとベートーヴェンの第5協奏曲を共演。1998年より2002年まで欧州遊学。ドイツ・ドレスデン国立音楽大学「カール・マリア・フォン・ウェーバー」にてピアノをペーター・レーゼル氏に師事。演奏家資格試験を最優秀の成績で修了。
4年間に欧州で見聞したオペラ、コンサートは550回に及ぶ。ドレスデン国立音楽大学ホールでの4度のリサイタルをはじめ、ドレスデン近郊のC・M・v・ウェーバー博物館(歌劇「魔弾の射手」を作曲した家)、ツヴィッカウのR・シューマンハウス(生家)、ザクセン州医師会館室内楽ホール、ポーランドのヴロツラフ音楽アカデミーホールなどでリサイタルを行い2002年帰国。

2003年より秩父市歴史文化伝承館、秩父ミューズーク音楽堂の両会場においてリサイタルシリーズを開始。
「この曲のここが凄い!」などをテーマにしたプレトークをまじえて、音楽を聴く楽しみを幅広く提供していくことに意欲を燃やしている。

2004年は秩父市歴史文化伝承館で3回のリサイタル、秩父ミューズパーク音楽堂でのリサイタル、東京オペラシティでのリサイタル、オレンジクァルテット(ピアノ四重奏)定期公演のほか、宇都宮シンフォニーオーケストラ定期公演に招かれラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を共演。

2005年は福岡市あいれふホール、松山市民会館、三鷹市芸術文化センター、武蔵野市民文化会館、鴻巣市文化センター等で演奏し「音楽の友」誌等で好評を博す。

2006年は、袋井市民会館、湯布院SEIホール、鴻巣市文化センター、かずさアーク、秩父ミューズパーク音楽堂、美里町遺跡の森文化会館、大網白里町等で演奏。

2007年は、バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の全曲演奏会を秩父、東京で行い「素晴らしく音楽的で、内面からの深い共感に支えられた歌の流れに満ち、現代のピアノとバッハ時代の鍵盤楽器との機能の差異もよく弁えたアーティキュレーション、フレージングに貫かれた演奏。あくまでバッハの下に自分を置き、作品を過不足なく語る演奏からは、作曲家が曲を書き進むうちに達成した成熟の軌跡もうかがえ、最後の第24番ロ短調のフーガで圧倒的な感銘をもたらした」(池田卓夫氏)と好評を得た。その他、秩父市歴史文化伝承館でモーツァルトプロ、シューベルトプロの2回のリサイタル。

2008年は、NHK-FM名曲リサイタル出演、秩父市歴史文化伝承館での第14回リサイタル、ソロアルバムCD録音(ALM-Record)、JTホールにおけるメゾソプラノの保多由子氏とのスピカ主催のコンサート、ヨコゼ音楽祭でのリサイタル、わたらせ森とみどりの音楽祭出演、秩父ミューズパーク音楽堂におけるオールショパンによるリサイタルシリーズ第15回記念リサイタルなどを行った。

2009年は、幻想曲の系譜によるリサイタル、ドビュッシーの作品によるリサイタル、バッハのパルティータ全曲の4回のリサイタルを秩父市で、また仙台クラシック、河口湖音楽祭、スピカコンサート、秩父市民音楽祭、川越市民会館でのリサイタル等を行う。

2010年は、新井淑子、セッポ・キマネン夫妻とトリオ・ネーベンゾンネンを結成。秩父市におけるシリーズ第20回記念リサイタル、北九州、東京、秩父でトリオ・ネーベンゾンネンによるシューベルトのピアノ・トリオ全曲演奏とCD録音(Accustika)、ヨコゼ音楽祭での紀尾井シンフォニエッタ東京とモーツァルトのピアノ協奏曲K.413を共演、東京ヴィエールアンサンブルでのモーツァルトのピアノ協奏曲K.413で弾き振りデビュー、フィンランド・カウニアイネン音楽祭でトリオ・ネーベンゾンネンによるシューベルトの演奏会のほか、河口湖円形ホ-ル、秩父で同じくトリオ・ネーベンゾンネンによるベートーヴェンのピアノ・トリオの演奏会を行う。

2011年は、北九州、東京でのトリオ・ネーベンゾンネンによるベートーヴェンのピアノ・トリオ、トッパンホールでの芸術教育企画主催のリサイタル、千葉県大網白里町でのクァルテット・エスポワール定期公演、秩父市でのリサイタルシリーズの第23回から第25回、エプタザール主催公演、雑司が谷音楽堂主催公演、小中学校での音楽鑑賞会や教育講演会などを行った。

2012年は、クァルテット・エスポワール10周年記念定期、伊藤憲孝とのピアノ・デュオ「ロンターノ」公演(秩父、東京、広島)や、ロイヤル・バレエプリンシパル「アレーナ・コジョカル ドリームプロジェクト」への出演、世界バレエフェスティヴァルでパリ・オペラ座エトワールらとの共演、坂戸市におけるシリーズ第1回と第2回リサイタル、アテフ・ハリム氏とのベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのためのソナタ全曲演奏会、秩父市でのリサイタルシリーズ第26回から28回まで等を行った。

2013年は、杉並公会堂におけるアテフ・ハリム氏とのベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのためのソナタ全曲演奏会(全3回)、「マニュエル・ルグリの新しい世界」でハンブル国立歌劇場バレエ団プリンシパルとの共演、秩父リサイタルシリーズ第29回と第30回、坂戸シリーズ第3回と第4回、アンサンブルヴィルトゥオ-ゾ鴻巣メンバーらとの室内楽、伊藤憲孝とのピアノ・デュオ「ロンターノ」東京、広島公演等を行った。

2014年は、東京でのバッハ・ゴルトベルク変奏曲のリサイタル、秩父リサイタルシリーズ第31回(ショパン・ワルツ全14曲ほか)、千葉県大網白里市でヴァイオリンの小泉百合香氏とベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのソナタ全曲演奏会(全3回)などに出演。

2015年は、東京でのバッハ・ゴルトベルク変奏曲のリサイタル(四谷区民ホール)と勉強会を行い、同公演のライブCDがレコード芸術で準特選盤に選出。秩父リサイタルシリーズ第32回(ベートーヴェン・最後の3つのソナタ)、坂戸シリーズ第6回(ショパン・ワルツ全曲ほか)と第7回(ベートーヴェン・最後の3つのソナタ)、国連難民チャリティーコンサートで西谷亮指揮ブロッサムフィルハーモニーとベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を共演。また熊川哲也オーチャードホール芸術監督presentsオーチャード・バレエ・ガラではヴァイオリンの成田達輝氏と共演。

2016年は、東京でのバッハ・ゴルトベルク変奏曲のリサイタルと勉強会、秩父リサイタルシリーズ第33回(ヴァイオリンの高橋和歌氏とのデュオリサイタル)、第34回(ゴルトベルク変奏曲)、ルネ・こだいらにおける「魅惑のヴァイオリン~高橋和歌ヴァイオリンコンサート」、鎌倉芸術館における伊藤憲孝+髙橋望のザ・ロンターノなどに出演。

2017年は、東京でのバッハ・ゴルトベルク変奏曲のリサイタル(ルーテル市ヶ谷ホール)と勉強会、秩父リサイタルシリーズ第35回(バッハ・平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲)、バッハ・平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲の2回にわたる勉強会(東京・B-techJapan)、高輪区民ホールにおける高橋和歌氏とのヴァイオリンリサイタルなどに出演。すみだトリフォニーホール主催のゴルトベルク変奏曲レクチャーに講師として招かれる。バッハ・平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲を相模湖交流センターにてCD収録。

2018年は、東京でのバッハ・ゴルトベルク変奏曲のリサイタル(東京文化会館小ホール)と勉強会、バッハ・平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲リサイタルを山口県下関市(生涯学習プラザ風のホール)、兵庫県神戸市(神戸演奏芸術センター)、東京(ルーテル市ヶ谷ホール)で行う。同曲のCDは、レコード芸術で特選盤に選出。すみだトリフォニーホール主催の平均律クラヴィーア曲集のレクチャー、音楽史のレクチャーの計2回に講師として招かれる。すみだトリフォニーホール主催のリサイタル(シェーンベルク、ベルク、ゴルトベルク変奏曲の3つの山によるリサイタル)など出演。

また小中学校でのコンサート「ピアノを聴こう」や講演会なども2004年からこれまでに18校で26回開催。

バッハのゴルトベルク変奏曲をライフワークとし、同曲のリサイタルを毎年1月に東京で開催、同時に勉強会も行い好評を博している。

開催日 2019年03月10日(日)
開催場所 秩父市歴史文化伝承館ホール
最寄駅等 西武鉄道西武秩父駅徒歩2分、秩父鉄道御花畑駅徒歩1分
料金

有料

一般:2,500円 学生:500円

主催者 クラシックに親しむ会
問い合わせ先 タカハシサイクル中町店 0494ー22ー1357
関連URL http://nozomutakahashi.boy.jp/
備考 高橋望 ブログ http://nozomu1223.blog.fc2.com/

[演奏会批評]

山の日のリサイタル(2018年8月11日すみだトリフォニー小ホール)のリサイタル評
【音楽の友2018年10月号 齋藤弘美氏】
当日は「山の日」だったことからプログラムは`berg=ベルク(=山)`に関連のある作品を組んだという。それが意図的とはいえ20世紀前半とバロックという時空を超えた音楽世界を結び付けたのは出来すぎである。前半はいきなりベルクの「ピアノ・ソナタ」。調性曲でありながらすでに無調的なあいまいさやベルク特有の抒情性が髙橋の端麗なピアニズムによって鮮やかに描き出されていく。展開部の複雑に絡み合うデリケートな音の動きやクライマックスの盛り上がりは完全に掌握した感。続くシェーンベルクは対照的ともいえる2作品。初の無調作品となった重厚深遠な「3つのピアノ曲」と一瞬の音楽的衝動を捉えたような短い曲からなる「6つのピアノ曲」。曲の個性と特性が見事にとらえられた演奏に感服。そして後半のJ・S・バッハでは原曲がチェンバロ用である楽器のソノリティや音色の違いをいかにピアノに移し替え、ピアノ音楽として成立させるか、という髙橋自身の創意に満ちた表現力が終始感じられた。《ゴルトベルク変奏曲》をライフワークとする高橋のいささか‘我田引水‘プログラミングが、結果として彼自身の音楽的視点や視界を明晰にしてくれた興味深く価値のある演奏会だった。


平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲演奏会
■モストリークラシック 2018年9月号演奏会評  音楽評論家・萩谷由喜子氏
高橋望はドレスデン国立音楽大学でペーター・レーゼルに師事した逸材。帰国後はコンスタントに活動し、ことにライフワークとするバッハ「ゴルトベルク変奏曲」は毎年必ず弾いている。
彼のバッハは自然体で、心と技が一つになってバッハへの畏敬の念に溢れたおおらかな響きを生む。各声部をおのずと立ち上がって明澄な線をなす。ひとたび聴けば、ピアノによるバッハ演奏に懐疑的な人も宗旨替えするのではなかろうか。
今回は「平均律クラヴィーア曲集」第1巻全曲リサイタルだ。録音も達成し、4月の神戸に続く2度目の演奏会だけあって、プレリュードとフーガがしっかり手の内に入っていることがありありとわかる。
その弾き込みの深さに安住することなく、作品への敬意が保たれて、曲を移るごとに気を引き締め、新鮮な気分と小さなアイディアを大切にしながら24対が丁寧に弾き進まれた。前半12対で1時間超、休憩を挟んで後半12対がやはりそれくらいかけて演奏され、最後には彼らしく「ゴルトベルク」の再会のアリア。
(2018年7月1日 ルーテル市ヶ谷ホール)

[ゴルトベルク変奏曲]
■音楽現代2018年3月号 音楽評論家・津嶋りえこ氏
人の一生を表すような曲に、過剰な筋立てをつけないピュアな演奏。聴衆にも意味づけができる余地を残した。各声部を音量差だけでなく、表情でも弾き分けていく。まるで複数の人が同時に語っているかのよう。通奏低音と他声部の対比が見事だった。舞曲風の変奏曲の中では、繊細なニュアンスのつけられた第7が秀逸。シチリアーナにも聴こえてくる優雅さも魅力的だった。技巧的な第23はクリアな音色がユニークなリズムや旋律の反進行を生き生きと引き立てる。一方第25変奏は、ホールの残曲を活用し嘆きを表現。ト短調ならではの透明感に息をのんだ。カノンの第9は和声の揺らぎが神秘的に奏され、第12では対称に置かれた旋律の流れが明快に示された。どの変奏曲も和声の解決進行に温かみが感じられる。変奏曲にちりばめられているバッハの豊かな着想が、統制の取れた配分ですっきりとまとめられていた。最後に再び現れたアリアは、人生を回想するようだった。
(2018年1月20日東京文化会館小ホール)

* この情報は、主催者から提供されたものです。
実際に参加される場合には、内容を事前にご確認ください。