開催地和光市
原作は、フランスの劇作家サルドゥが大女優サラ・ベルナールのために書き下ろした戯曲、「ラ・トスカ」です。1887年のパリ初演が大評判となり、その後ヨーロッパの各地を巡回公演しています。1889年、ミラノで「ラ・トスカ」を観たプッチーニが、ドラマの魅力にひかれてオペラ化を思い立たったと言われています。同じ年、日本でも落語や歌舞伎に題材を使用した作品が登場しています。
サラをモデルに描かれたポスター『サルドゥ「ラ・トスカ」』(ミュシャ画1899年)は、「椿姫」のヴィオレッタを連想させます。繊細な美しさと芯の強さを併せ持つ女優サラの人気が偲ばれます。
愛するがゆえに惑い、苦しみ、悲劇的な最期を遂げるトスカとカヴァラドッシ。珠玉のアリア「歌に生き、愛に生き」「星は光りぬ」、そしてキーワードともいえる悪役・警視総監スカルピアのセリフ、・・・ヤーゴにはハンカチ、私には扇子が・・・
王党派と反王党派が対立する1800年のローマで実際に起きた事件を背景に創作されたプッチーニ円熟期の傑作「トスカ」は、観るものに多くを語り掛けてきます。
「トゥーランドット」で好評を博した指揮 ヴィート・クレメンテ、演出 直井研二でおおくりいたします。どうぞご期待ください。
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日時 2018年12月8日(土)、9日(日)開演14:00 / 開場13:15