開催地さいたま市浦和区
☆毎月ひらくまちのミニシアター☆
【解説】
埼玉県出身の女優・三宅邦子に焦点を当てた特集上映「埼玉が生んだ女優 三宅邦子〜小津安二郎監督作品選〜」の第5作目。戦後の小津作品の中でもっとも軽妙でコミカルな作品で、わんぱく盛りの兄弟が、まだ珍しかったテレビ欲しさに両親と喧嘩をし、巻き起こす騒動を描く。「ひかえめながらしっかりした品のいい女性」を日本映画に残した三宅と、世界レベルで高い評価を受ける小津のコラボレーションをお楽しみください。
【あらすじ】
郊外の住宅地、長屋のように複数の家族が隣り合って暮らしている。林家は、啓太郎と妻の民子と、中学一年の実、次男の勇、それに民子の妹である有田節子の五人暮し。ここに啓太郎と民子が頭を痛める問題が起った。相撲が始まると子供たちが近所の丸山家のテレビにかじりついて勉強をしないのである。民子が実と勇を叱ると、子供たちは「そんならテレビを買ってくれ」と言う。啓太郎が「子供の癖に余計なことを言うな」と怒鳴ると子供たちは黙るどころか、反撃に出て正面衝突。ここに子供たちの沈黙戦術が始まった。
(1959年/カラー/94分)