開催地さいたま市浦和区
江戸時代中期の治水仕法として有名な紀州流の勘定吟味役の井澤弥惣兵衛為永の主な業績として、見沼代用水の開削、見沼の干拓・新田開発、見沼通船堀の構築は著名です。見沼通船堀には、現在の天皇陛下が皇太子時代に行啓されたことでも有名です。
関東地方では、他に飯沼干拓や吉田用水の開削、江戸川中流部のショートカット工事も大規模な事業です。井澤弥惣兵衛為永は60才の年齢で、第八代将軍徳川吉宗に召し出されて、関東地方各地の治水、利水工事の設計・工事監督を果たしました。
晩年には70才を過ぎて美濃郡代を兼任して、木曽三川の分離計画の策定をしました。この計画は後に、薩摩藩による宝暦の治水につながります。本講演では、このような井澤弥惣兵衛為永の業績をご紹介したいと存じます。